01.27.01:41
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05.16.22:44
パキスタンの嫁。
中国と日本を結ぶ線を持つ航空会社は数あれど、
安さ爆発のダントツをいくのはパキスタン航空である。
機内に足を踏み入れた瞬間から鼻につく香辛料と独特の香水の香り。
フライトアテンダントは一様に褐色の肌に堀の深い顔。
客に至っても、半数が純パキスタン人。
鈴木からすれば中年男性は皆、ムシャラフ大統領に見える。
この機内の状況は、日本も中国も経由地に過ぎず、
出発地と到着地がイスラマバードである事からくる。
機内で飛び交う言葉は英語となんだかよく分からない言葉。
ウルドゥー語とかその手の言葉と察するも、それもなんだかよく分からない。
ちなみに鈴木のパキスタン航空使用率は高い。
初めて乗った時の、言い知れぬ恐怖はいまだに忘れないが、慣れてきても、
日本系アメリカ系中国系航空会社が空港内でも幅を利かせているのと比べ、
常に片隅に追いやられ、しかも肌の色が濃い人々が集まるパキスタン航空のカウンターは、
場違いな場所に来てしまった様な孤独感を毎度味わう。
さて、遡るは去年の夏。
日本から北京へ帰る飛行機内でのこと。
通路側の席を指定したのに、両脇をムシャラフ大統領似のパキスタン人に挟まれた鈴木。
むせ返る程のムスクの香り。
彼らは珍しそうに鈴木を眺め観察した後、質問攻撃を開始。
英語で聞かれても反射的に中国語が先に出てしまう鈴木は、こりゃ面倒な事になったと、
半ば泣きそうになった。
何故かは知らぬが、昔から褐色の肌のお国の方々にとても受けがいい鈴木。
インド調理店では、頼んでも無い料理が次々と運ばれ、店員が当店からのサービスですと、
指を指した厨房のドアからターバン巻いたインドの兄さんがウィンクして、手を振っていたりとか、その手の思い出は数知れず。
中国に来てからも彼らを惹きつける力は健在だったらしく、右隣の男性がついに、
息子の嫁にでも来ないかみたいな話しが展開された。
なんでも彼の息子は、パキスタン航空で働いてるそうで、このまま北京で降りずにイスラマバードまで行って息子に会ってくれるなら、チケットの変更などはお茶の子さいさいとの事。
うろたえるも、丁重にお断りし、連絡先だけでもとせがまれたので、メールアドレスを残し、逃げる様に北京で降りた鈴木。
それから半年、一週間に一度は必ず彼の息子からメールが届き続けている。
その名をハン・アスラム君(25)。
彼曰く、父さんが気に入った女性は未だかつて、私以外に現れておらず、その父さんが嫁にと言い張る女性とはどんな人なのか、日を追うごとに気になり、恋心に似た気持ちを抱いているそうな。
彼への返信は1カ月に一度の割合でするようにはしているが、
英語でのメールやり取りは、読むのはいいが、書くのは骨が折れる。
そろそろ彼に、素敵な女性でも現れて私への興味を無くして欲しいと願っていた矢先、
出会ってしまったのです。
私が。
つまり、彼と私が・・・。
もちろんパキスタン航空機内で。
たまげました。ええ。
ちなみにこの出会いは、彼の計画的犯行でしたが。
私が乗る予定の飛行機のフライトを調べ、シフトを友人と代わってもらったそうな。
そんな事は露ほども知らぬ鈴木。
エコノミーの自分の座席に坐ってフライトを待っていたら、
綺麗なアテンダントのお姉さんが、別の座席にご案内しますのでこちらへどうぞ。
と突然やってきた。
・・・なんで?
摩訶不思議な事もあるもんだと連れられた先はビジネス。
しかも両隣に人は乗らないので、3席自由におつかい下さいと来たもんだ。
・・・どっきり?はたまた、人違い?
とおろおろしてる間に、飛び立ったパキスタン機。
3席自由にと言われても、寝転がる訳にもいかぬし、3席占領するするほどの、
豊満なお尻を持ち合わせている訳でもない。
通り過ぎるアテンダントのパキスタン人は一様に美男美女揃い。
どちらにも目が合うたびにウィンクされる鈴木。
かといって、ウィンクし返すのも気が引けるし、第一意味不明だ。
機内食は好きなのをつまめとトレイが2つ出てきて、席移動の際に声をかけてきたお姉さんは鈴木の斜め後ろに立ち、水とコーヒーをいつでも補充できる様、スタンバイしている。
小鳥がついばんだ程度にしか食べない鈴木に悲しそうに、口に合わないかしら?などとたまに声をかけながらも、食事の間中、鈴木の水とコーヒーのカっプは2口飲んだら継ぎ足し、3口飲んだら継ぎ足しと、常に満タンの状態。
食事後、美青年アテンダントチームが1人ずつやってきて、記念写真を撮ってもいいかと聞いてくる。
この頃から、肝が据わってきた鈴木。
化粧していて良かったと思うくらいの余裕も生まれ、
皆、それぞれ自分の携帯で写真撮影。
綺麗な顔の男性にちやほやされて、状況の異様さはさておき、ご機嫌である。
歳を取ると、彼らもムシャラフ大統領みたいになってしまうのかな・・・と、
要らぬ心配をする始末。
そして最後にやって来た体格のいい、目のきりっとした一際美しい顔立ちの男性。
「初めまして。やっと会えたね。」
と握手の手を差し伸べてきた。
・・・?
・・・お?
「僕が誰だか分かる?」
・・・あ?
・・・ま、まさか。
「ハン・アスラムだよ。」
・・・。
二・・ニイハオ・・・あ、じゃなくて、ええっと、初めまして・・・。
てな訳で、対面を果たした。
全ては彼の計らいよって、奇妙な空の旅を経験した鈴木。
いつか機会があったら、パキスタンに遊びに来て下さいと言われ、
貴方なら僕の国でも立派に生きていけると太鼓判をおされ、
彼の家に来てくれるのであれば、使用人を3人は付けると約束し、
2年以内に返事が欲しいと球根じゃなくて、求婚されて別れた。
きっぱりとその意思はないと告げても、
こういう事は、貴方の家族ともよく話し合った上で、
最終的な決断をするべきと、
逆に諭された鈴木。
よく話し合ったら、もっと無理だろう・・・。
とは、彼のキラキラした目を見たら口に出せなかった。
母さん、事件です。
04.28.05:07
我武者羅。
この国に来て一番嬉しいと思う事。
それは私と出会ったこの国の人達から、
貴方を通じて日本を知り、日本に対する印象が変わったと、
言われた時。
野菜市場の夫婦は、
私が彼らの所で野菜を買い、
毎回買い物が終わってからも立ち去らずに、
野菜の名前を何度も尋ね、
メモを取りながら繰り返し発音の練習をし、
その果てには調理法まで尋ねてくる私を、
当然ながら面倒な奴に引っかかった的な反応を隠さなかった。
最初は韓国人と勘違いをしており、
日本人と分かるとあからさまに態度が硬化した。
’何で金持ってる日本人が俺たちの所で買い物していくんだ。’
と目も合わさずに呟いた旦那さん。
きっかけは分からない。
彼らの所に通いはじめて一年を過ぎたあたりから、
野菜の値段が急に下がった。
店先に並んでるトマトを選んでいる私に、
無口な旦那さんが手でそれを制止し、
裏から朝捥いだばかりの新鮮なトマトを渡してくれた。
帰り際に奥さんがニカっと歯を見せて笑いながら、
袋に買っていない野菜をただで足してくれるようになった。
子供を進学させるだけのお金が無いと、
夫婦はどこか寂しげに、
でも何故か迷いの無いさっぱりした口調で私に言った。
あんたはうちの子供の分も頑張りなさい。
そう言われたのは3日前。
帰り道、ずっしりと重い野菜の袋を提げて歩いているうちに、
泣きそうになった。
なんだか無性に、
大声で泣きたくなった。
撮影で行った山西省の村で出会った子供達の顔を、
急に思い出した。
「頑張るから、頑張って勉強するから、私の事忘れないでね。」
そう言って、私の手を恥ずかしそうに恐る恐る握ってきた女の子。
「お姉ちゃん、俺、頑張って稼いで、将来自分で店出したら一番に知らせるから。」
私の目をじっと見つめたまま、その決意が揺るぎ無いものだと全身で伝えてくれた麺学校の生徒。
目の前にある事を、
ただ真面目にこなすだけでは、
頑張っている事にはならない。
知らず知らずのうちに、
人生に対して受身になってやしないだろうか?
真っ直ぐに、わき目も振らずに突き進む者を目の前にして、
何故、気後れし自分を恥ずかしく感じるのか。
全然だめだ。
まだまだだ。
中国で仲良くなった友達は皆、
私と出会って良かったと言う。
有り難い話だけど、
私はまだ、彼らとの出会いを活かせていない。
彼らの上を目指す為の手段を選ばぬ意志の強さと逞しさ。
物事を自分にとって有利に動かせる柔軟性。
私にはまだ足りない。
頑張れ。頑張れ。頑張れ。
もっと。もっと。もっと。
日本人の私を、心から信頼し想ってくれている彼らに、
負けないように。
泥まみれの小さな手が、
伝えてくれた大切な事。
必死に生きるのは
かっこ悪いって
誰が言った?
かっこ悪くなってみよう。
我武者羅に。
大人ぶるのはもうやめた。
04.22.16:41
捨てるべきもの。
風が強く前に進むも後退するも、
どちらも困難な為、
家に一時避難帰宅しました。
あくまでも風の所為であって、
財布と携帯を忘れたから仕方なく戻った訳ではない。
忘れ物が非常に得意な鈴木。
友達が呆れて言った、
きっとリンムーがよく財布や携帯を忘れるのって、
自分にとって大事だと思って無いからなのかもね・・・。
お金も誰かと連絡を取るコミュニケショーンツールも、
あんたは心のどこかで不要だと思ってるのよ。
そんな事ないよと、
反論はしてみても、その後の言葉が続かなかった。
そうなのかな?
どこか自分の本質を突かれた気がするのは何故だろう。
しかし、財布と携帯を持たずに街に出るのは、
私も不安で所在無さを感じる。
何も出来ない。
だからといって、財布と携帯の為に、
わざわざ徒歩30分の道のりを引き返すのは、
敗北感。
幸運にも今日は風が強いので、
自然の力には抗えないという理由で、
一時帰宅。
そのついでに、鞄に財布と携帯を追加。
あくまでもついで。
もしかしたら必要かもしれないから持って行くか・・・。
という心持ちで。
ホコリを巻き上げる強風は、
春と言うには少し、
優しさに欠ける。
書を捨てて街に出よう。
私達が今捨てなければならないのは、
もうすでに
書ではない。
捨てるべきもの、それはなんだ?
04.17.03:27
ナスがまま。
本日はまるっと丸々、何にも無い休日。
いやはや、朝から絶好調。
昨日の昼間に空腹のままヨガに行き気分悪くなって寝込んだのが30年前の昔話の様。
噂で中山公園(天安門横)のチューリップが見頃と聞き、
半場強引に李峰メイク博士と約束を交わし、
朝っぱらから見に行ってきました。
あぁ、とても綺麗。
不自然な自然から生まれたとは到底思えない鮮やかさ。
驚いたのは黒いチューリップ。
気高い感じが気に入りました。
しかし鈴木の一番好きな色は紫のチューリップ。
小学生の頃にガラスの仮面を読んで、
’紫のバラの人’がいつか私にも現れるんじゃないかしらん・・・
と妄想をふくらましていた若干気色悪い私ですが、
’紫のチューリップの人’でもいいかも・・・
と正直、真面目に一瞬思ったりもして、
思考回路が1ミクロンも成長していない事が又改めて判明。
ちなみにチューリップの花言葉を色別に、
- 赤 愛の告白・愛の宣告
- 白 新しい恋・失われた愛・失恋
- 黄 名声・正直・実らない恋・望みのない恋
- 紫 不滅の愛・永遠の愛・私は愛に燃える
- 緑 美しい瞳
- 桃 恋する年頃・愛の芽生え・誠実な愛
- 斑 疑惑の愛
黒は高貴とか神秘的とかその手の意味です。
若干、中国と日本では解釈が異なるようで、
ここに載せたのは日本版。(ええ、これ日本への発信ブログですし)
つまるところ、どちらにせよ、何はともあれ、
愛
がテーマなチューリップ。
調べる前に見に行った為、拝むのを忘れました。
それだけが無念です。はい。
そして最後にはチューリップ以外のものに心を奪われて帰ってきました・・・。
........na..su????????
見たところ米ナスのようですね。
出口間際に思わぬトラップが仕掛けられていました。
んもう、帰り道は頭の中にしっかりと鮮明にこの物体が焼きついて・・・
昼ごはんに危うくマーボーナス食べるところでした。
さすが中国。
ちゃんとオチを付けてくれるところが、
鈴木、とても好きです。
(これがナスではなく違うものでも、根本的な問題は変わらないと思うわ)
ちなみに午後は我が家の壊れたトイレと台所の流し場と鈴木のテレビの修理。
プロの技により、有り難い事に鈴木のテレビ以外は綺麗に素敵生まれ変わりました。
・・・。
大家さんに電話して、テレビがもう手の施しようの無い状態である事を、
悲しげに伝えると、
テレビは自分が見たけりゃ勝手に買い直せ、俺は知らん。
との事。
そこを何とか・・・と食い下がる鈴木に大家さん一言、
家賃上げるよ。
・・・鬼だ。
そこにまた切ないお知らせとして
トイレとシャワーは2日間、セメントが固まるまで使うべからずとのお達し。
シャワーはヨガに行けば何とかなるとしても、
トイレは・・・家の前に公衆トイレはあるものの、ここ5階だし・・・。
と言う訳で、現在鈴木、断食ならぬ断水中。
あ、
あれ・・・
こんなこと書いてたら・・・
トイレに・・・
行きたくなってきた・・・
あぁ・・・。
おやすみなす。
04.10.15:43
食・記録。
2日(水)
朝 コーヒー
昼 <外>コーヒー、ベーグル
夜 <家>いちご
3日(木)
朝 コーヒー
昼 <家>とうもろこしヨーグルト
夜 <家>サラダ
4日(金)
朝 コーヒー
昼 サワークラッカー4枚
夜 <家>赤大根のお粥、たまねぎサラダ、冬瓜と春雨のスープ、キャベツとたまねぎ炒め
5日(土)
朝 コーヒー
昼 <家>スイカ
夜 <家>ほうれん草と春雨のサラダ、豚肉とインゲンの煮込み、ビール
6日(日)
朝 コーヒー
昼 <外>インゲンとひき肉ごはん
夜 <外>チベットビール
<家>わかめスープ、サラダ
7日(月)
朝 コーヒー
昼 わかめスープ
夜 <外>日本料理
8日(火)
朝 コーヒー
昼 <家>ゆで卵
夜 <外>セロリ炒め、羊肉とたまねぎの炒め、トマトときゅうりのスープ(食後、リバース)
9日(水)
朝 コーヒー
昼 <家>ゆで卵
夕 <外>羊肉串2本
夜 <外>北京ダック、青菜炒め、その他
深夜 <友人宅>赤ワイン
10日(木)
朝 <友人宅>煮込み麺、干し牛肉、ザーサイ
久しぶりに朝ごはん食べたら、胃がもたれてます。
でも人が作ってくれる朝ごはんはいいものです。
昨日は昼過ぎからナンシーと買い物に行き、その後ナナ夫妻と合流し食事、
そしてそのままナナ夫妻宅にお泊りしてきました。
豪邸です。
家の中に鯉の泳ぐ噴水。
客室にはシャワートイレ付き。
キングサイズのベットにナンシーと一緒に寝ました。
私の普段寝ているベットはダブルサイズですが、キングサイズだと2人で寝ても、
普段1人で寝るのと変わらない広々感・・・。
朝はお手伝いさんが、昨晩私達が荒らしたリビングを掃除する物音で目が醒めました。
普段早起きの苦手な我らも他人の家となれば勝手も違い、爽やかに朝を迎え、
カーテンを開けた途端、夜には気付かなかった特大プールを目にし、
しばし口が聞けなかった庶民代表頑張る若き労働者な2人。
ナンシーが独り言なのか私に語りかけたのか、
「どう頑張ればお金持ちになれるんだろう・・・」
という言葉は鈴木の心を強く鷲掴み。
私も知りたい。ものすごく。
その後、妊娠中のまだぐっすり寝ているナナを2人で起こしに行き、
ナナの彼が朝ごはんを作っている間、女3人で中国版芸能界裏事情なるものを延々と喋る。
誰某は新しく出来た某歌手の彼氏を4日で振ったとか、誰某はどこどこにマンションを3つも一気に買ったとか、某クラブで誰某の彼女と元彼女が鉢合わせして大喧嘩になったとか・・・
くだらないけど、面白い話。
私はもっぱら聞き役だけど、たまに日本のアイドルの誰某の身長は何センチか?とか、鈴木のまったく知る由の無い質問をされるのには参った。
そして4人で朝ごはん。
スッピンの女三人の迫力に耐え切れなかったのか、ナナの彼は食べるのもそこそこに退散。
朝食後ひとしきり、くだらない話で盛り上がった後、
私とナンシーは家路へ。
ナンシーは仕事の打ち合わせへ、
私は本日夕方のヨガ以外何も無いので、こうしてブログ更新。
夜はまたこのメンバーでスーパーに買い物に行こうとの事。
ヨガの後に、元気が残っていれば行くと言ったら、
「リンムー、あんたそんな弱気でどうするの!」
と叱られた。
弱気とか強気とかが、
スーパーに買い物に行く事に、
どれだけの関係があるのか疑問である。
