10.05.17:09
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09.26.20:32
気軽にシェムリアップ~カンボジア旅行記⑥~
《最終回》
8月24日(月曜日)5時半起床。
7時にホテルを出発しベン・メリア遺跡へ向かう。
前日と同様に、コサル氏は友人のトゥクトゥクを借り、それに我々を乗せ快調に飛ばす。
市内からベン・メリア遺跡までは2時間程の道のり。
昼前にはホテルに戻ってこないといけない為、グングンとスピードを上げるコサル氏。

開放的な乗り物故、スピードが上がれば上がるほど、私達の顔を物凄い勢いの風が正面からぶつかって来る。埃も盛大に混じっている為に自然の風で髪をブローしながら、そのままワックス代わりの埃が固めるといった具合で、到着した頃には70年代アイドル風の髪型になった鈴木姉妹。
お互いに指をさして大笑い。このセット、梳かして直すのも一苦労・・・。

上の写真は途中で寄ったガソリンスタンド。飲み物でも買うのかと思った・・・笑
市内から遠く離れた僻地にあるこの遺跡。
景色の移り変わりを楽しんでいたのも束の間、我々以外人っ子一人すれ違わない状況に、徐々に不安になる。
「私達、売り飛ばされたりして・・・。」と妹。
「高く売れそうだもんね・・・私達。」と姉。
どこまでも能天気な姉を一瞬睨んだ妹。(冗談・・だよ・・)と心の中で弁解する姉。
我々の心配をよそに、無事にベン・メリア遺跡に到着。

ほぼ、発見された当時の姿で残されているこの遺跡。大半はまだ森の中に埋もれている。
ジャングルの中にひっそりと佇む様子は何とも神秘的。

損傷が激しく、見て回るのも一苦労。森に呑み込まれた形のこの遺跡に立つと、感慨も一塩。文明の崩壊。自然を前にすればこんなにも容易く脆い。嘗てここも、光を浴びて栄華を極めた時代が確かにあったのだ。

急に平家物語の序文が頭を過ぎった。(奢れるものも久しからず・・・)そして想像してみる。何千年後、東京タワーの瓦礫に佇み、嘗ての都の姿に思いを馳せる人間もしくは異星人の姿・・・それはそれで恐い。

道なき道を登ったり降りたりと中々の体力勝負。以外にも妹君がグングンと勝手に前に進んでいく。
彼女のアクティブな姿は貴重。冒険心に火が点いたのだろうか・・・笑

ここでもコサル氏の喋りは絶好調。
「ここは昔寺院だっただよ。知ってる?坊主なるの大変よ。結婚もだめ。」とコサル氏。
「へぇ~、大変ですね。」と姉妹。
「そうよ坊主は大変。私も坊主だよ。」とコサル氏。
「え?!そうなんですか?」と姉妹。
「そうだよ。知らなかった?三日坊主よ私。」とコサル氏。
・・・。姉妹は顔を見合わせ(笑うところ?ここ笑うところかね?)と探り合う。
「はは!コサルさんおもしろいね~はは!」と姉妹。
「違うだよ!!ほんとよ!私、三日坊主!」とダメ押ししてくるコサル氏。
「そろそろホテルに戻らないとね。」と妹君。
笑いの相槌も、一度で限界だった。

しかし、コサル氏には感謝。元々来る予定の無かったこの遺跡が、カンボジアで一番来て良かったと思える場所であったのだ。市内から遠く、交通の便も悪いこの遺跡は、観光客も少ない。時間に追われて慌しくではあったけれど、十分に歴史の重みを満喫。
ちなみにこの遺跡の付近にはいまだに地雷が埋まっているとのこと。ちらほらとここから先は立ち入り禁止という看板を目にした。
来た道を再び2時間かけてホテルへ戻る。
ゲンナリする道のりではあるが、そこは環境適応能力がずば抜けて高い鈴木姉妹。
お互いに肩を寄せ合い、道中爆睡。よく転がり落ちなかったもんだと、今更ながらに自分たちの幸運に感謝。ホテルには11時45分に到着。12時のチェックアウトに向けて一瞬焦るも、散らかり放題の部屋に足を踏み入れた途端に戦意喪失。こりゃ焦ったところで無理だと観念。優雅にシャワーを浴び、スーツケースのパッキングをして、12時半過ぎにフロントに鍵をお返しする。
遅れた事に対するお咎めは一切無し、最高の笑顔で又来てね!と言われる。感動。
夜の飛行機なので荷物をホテルに預けて午後は街に繰り出す事に。

まずはお昼ご飯。
インド料理屋へ出向く。
これが大正解。まさかカンボジアで、こんなに美味しいインドカレーが食べられるとは思いもしなかった。この国にて初の完食!食欲不振に悩まされた数日間であったけれど、やっと心も身体も満足のいくお食事が出来た。
食事後はマッサージへ。
時間もたっぷりあるし、最後ということもあり2時間コース。
つまり2時間のお昼寝・・・笑

マッサージ後はカフェでまどろむ。
南国風カクテルや最後のアンコールビールを堪能。

市場の探索なんかもしてみるが、生肉を売っている一角の強烈な匂いに耐えられず、逃げるように外に出る姉妹。これだけ熱い国で、冷蔵庫に入れるでもなく売る生肉の危険さとはいかほどのものであろうか・・・。野菜は種類も豊富で見ていて楽しかった。

あっという間に日も暮れて、この国ともお別れのお時間。
雨も降り始め、なんだか無性に悲しい気分になる鈴木姉妹。
シェムリアップ空港に着いた頃には、風も強まり外はどしゃ降り。
ハノイ行きの飛行機など幾つか遅れが出ている。
コサル氏から「寂しいね!」と電話あり。
彼、案外というか・・・良い人ではあったな・・・。
旅での出会いもまた、貴重な思い出になるし、色んな意味で経験値アップ。
さて、私たちの乗るホーチミン行きは、定時に無事離陸。
1時間後にはホーチミン着。
3時間のベトナム滞在を経て、夜中の12時過ぎに成田行きに搭乗。
翌朝早朝に成田到着。
常夏ファッションの鈴木姉妹を迎えたのは、想像以上に涼しい日本の風。
涼しいというより寒い・・・。
兎にも角にも、こうして鈴木姉妹のカンボジア旅行は幕を閉じたわけであります。
そして早くも妹君は爽やかに姉に問うのです。
「次はどこの世界遺産行く?」と。
<気軽にシェムリアップ~カンボジア旅行記>完
8月24日(月曜日)5時半起床。
7時にホテルを出発しベン・メリア遺跡へ向かう。
前日と同様に、コサル氏は友人のトゥクトゥクを借り、それに我々を乗せ快調に飛ばす。
市内からベン・メリア遺跡までは2時間程の道のり。
昼前にはホテルに戻ってこないといけない為、グングンとスピードを上げるコサル氏。
開放的な乗り物故、スピードが上がれば上がるほど、私達の顔を物凄い勢いの風が正面からぶつかって来る。埃も盛大に混じっている為に自然の風で髪をブローしながら、そのままワックス代わりの埃が固めるといった具合で、到着した頃には70年代アイドル風の髪型になった鈴木姉妹。
お互いに指をさして大笑い。このセット、梳かして直すのも一苦労・・・。
上の写真は途中で寄ったガソリンスタンド。飲み物でも買うのかと思った・・・笑
市内から遠く離れた僻地にあるこの遺跡。
景色の移り変わりを楽しんでいたのも束の間、我々以外人っ子一人すれ違わない状況に、徐々に不安になる。
「私達、売り飛ばされたりして・・・。」と妹。
「高く売れそうだもんね・・・私達。」と姉。
どこまでも能天気な姉を一瞬睨んだ妹。(冗談・・だよ・・)と心の中で弁解する姉。
我々の心配をよそに、無事にベン・メリア遺跡に到着。
ほぼ、発見された当時の姿で残されているこの遺跡。大半はまだ森の中に埋もれている。
ジャングルの中にひっそりと佇む様子は何とも神秘的。
損傷が激しく、見て回るのも一苦労。森に呑み込まれた形のこの遺跡に立つと、感慨も一塩。文明の崩壊。自然を前にすればこんなにも容易く脆い。嘗てここも、光を浴びて栄華を極めた時代が確かにあったのだ。
急に平家物語の序文が頭を過ぎった。(奢れるものも久しからず・・・)そして想像してみる。何千年後、東京タワーの瓦礫に佇み、嘗ての都の姿に思いを馳せる人間もしくは異星人の姿・・・それはそれで恐い。
道なき道を登ったり降りたりと中々の体力勝負。以外にも妹君がグングンと勝手に前に進んでいく。
彼女のアクティブな姿は貴重。冒険心に火が点いたのだろうか・・・笑
ここでもコサル氏の喋りは絶好調。
「ここは昔寺院だっただよ。知ってる?坊主なるの大変よ。結婚もだめ。」とコサル氏。
「へぇ~、大変ですね。」と姉妹。
「そうよ坊主は大変。私も坊主だよ。」とコサル氏。
「え?!そうなんですか?」と姉妹。
「そうだよ。知らなかった?三日坊主よ私。」とコサル氏。
・・・。姉妹は顔を見合わせ(笑うところ?ここ笑うところかね?)と探り合う。
「はは!コサルさんおもしろいね~はは!」と姉妹。
「違うだよ!!ほんとよ!私、三日坊主!」とダメ押ししてくるコサル氏。
「そろそろホテルに戻らないとね。」と妹君。
笑いの相槌も、一度で限界だった。
しかし、コサル氏には感謝。元々来る予定の無かったこの遺跡が、カンボジアで一番来て良かったと思える場所であったのだ。市内から遠く、交通の便も悪いこの遺跡は、観光客も少ない。時間に追われて慌しくではあったけれど、十分に歴史の重みを満喫。
ちなみにこの遺跡の付近にはいまだに地雷が埋まっているとのこと。ちらほらとここから先は立ち入り禁止という看板を目にした。
来た道を再び2時間かけてホテルへ戻る。
ゲンナリする道のりではあるが、そこは環境適応能力がずば抜けて高い鈴木姉妹。
お互いに肩を寄せ合い、道中爆睡。よく転がり落ちなかったもんだと、今更ながらに自分たちの幸運に感謝。ホテルには11時45分に到着。12時のチェックアウトに向けて一瞬焦るも、散らかり放題の部屋に足を踏み入れた途端に戦意喪失。こりゃ焦ったところで無理だと観念。優雅にシャワーを浴び、スーツケースのパッキングをして、12時半過ぎにフロントに鍵をお返しする。
遅れた事に対するお咎めは一切無し、最高の笑顔で又来てね!と言われる。感動。
夜の飛行機なので荷物をホテルに預けて午後は街に繰り出す事に。
まずはお昼ご飯。
インド料理屋へ出向く。
これが大正解。まさかカンボジアで、こんなに美味しいインドカレーが食べられるとは思いもしなかった。この国にて初の完食!食欲不振に悩まされた数日間であったけれど、やっと心も身体も満足のいくお食事が出来た。
食事後はマッサージへ。
時間もたっぷりあるし、最後ということもあり2時間コース。
つまり2時間のお昼寝・・・笑
マッサージ後はカフェでまどろむ。
南国風カクテルや最後のアンコールビールを堪能。
市場の探索なんかもしてみるが、生肉を売っている一角の強烈な匂いに耐えられず、逃げるように外に出る姉妹。これだけ熱い国で、冷蔵庫に入れるでもなく売る生肉の危険さとはいかほどのものであろうか・・・。野菜は種類も豊富で見ていて楽しかった。
あっという間に日も暮れて、この国ともお別れのお時間。
雨も降り始め、なんだか無性に悲しい気分になる鈴木姉妹。
シェムリアップ空港に着いた頃には、風も強まり外はどしゃ降り。
ハノイ行きの飛行機など幾つか遅れが出ている。
コサル氏から「寂しいね!」と電話あり。
彼、案外というか・・・良い人ではあったな・・・。
旅での出会いもまた、貴重な思い出になるし、色んな意味で経験値アップ。
さて、私たちの乗るホーチミン行きは、定時に無事離陸。
1時間後にはホーチミン着。
3時間のベトナム滞在を経て、夜中の12時過ぎに成田行きに搭乗。
翌朝早朝に成田到着。
常夏ファッションの鈴木姉妹を迎えたのは、想像以上に涼しい日本の風。
涼しいというより寒い・・・。
兎にも角にも、こうして鈴木姉妹のカンボジア旅行は幕を閉じたわけであります。
そして早くも妹君は爽やかに姉に問うのです。
「次はどこの世界遺産行く?」と。
<気軽にシェムリアップ~カンボジア旅行記>完
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09.23.13:28
カーテン。
昨日は夕方からふと思い立って、家中のカーテンを洗いました。
夏に窓を開けていた時間が長かった為、北京の砂埃を思いっきり吸い込んで汚い汚い・・・。
洗濯機には一枚ずつしか入らないので、計12回。
ガランガラン、ピー、という音をずっと聞いていると妙に興奮。
洗濯っていいものです。
しかし、アドレナリンが出すぎたのか、
ベットに入ってからも睡魔が一向に訪れず・・・。
1,2時間はウトウトしましたが、結局そのまま朝を迎え、
床の雑巾がけしてしました。
クライマーズ・ハイならぬ、ハウスワーキング・ハイ。
そうそう、ここ3日間油を一切摂取していなかったせいか、
なんだか体中がカサカサします。
蕎麦と豆腐だけじゃ、年頃の女性を支えるエネルギーには到底足らんのです。
困ったな。ヤクルトがぶ飲みしてもだめよね。
さあて、今から井上嬢さんとネイルサロン行って来ます。
髪も黒く染めなきゃならないし、爪もジェルネイルなんかしてる場合じゃないのです。
ジェル取るにもサロンに行かなきゃ行けないなんて面倒なこと。
あ、今頃になって眠くなってきました。
ここで5分だけ・・・とかいって寝たら最後でしょう。
耐えます。
あぁ、今日は長い一日になりそうです。
カンボジア旅行記も残り一回を更新するのみ。
どんだけ引っ張るんだと、電話やメールで責めるのは勘弁してください。
膨大な量の写真を整理するだけで本当は一年くらい掛かるところを、
頑張ってるんです。
あら、カーテンからいい香りがしてきます。
幸せ。
09.19.20:40
冬支度。
注文していたDr.Martensが届きましたよ。
嬉しや~嬉しや~。
鈴木はDr.Martens大好きであります。
今回は冬用にモコモコのを購入!
今年の冬はどうやら、麺ロード以来足を踏み入れていない敦煌で過ごす事になりそうなので、マイナス20度に耐えうる物資を着々と準備中なのです。
何故に毎回、冬になると北京以上に寒い場所に行く事になるのか・・・まぁそれも運命でしょう。
来年こそは南へ・・・!と今から願掛けしておこうと思います。
あ、いい匂いがしてきた~。
蓮根の炊き込みご飯がそろそろ炊き上がる頃です。
本日はシンプルに、炊き込みご飯と冷奴にお味噌汁。
たまの休みは油抜き。
お酒も抜くかどうかは・・・微妙。笑
皆さん素敵な週末を!
09.19.04:45
気軽にシェムリアップ~カンボジア旅行記⑤~
8月23日(日曜日)午後篇
カフェでまったりした後、隣接する御土産屋でカンボジア在住の日本人が作ったアンコールクッキーなるものを購入。
人の良いトゥクトゥクの兄さんが私たちを炎天下の中待っていてくれたので、再度乗り込み鈴木(姉)の熱い希望により大型スーパーへ。
やはりスーパー!血潮が騒ぐ。色々と面白いものを発見しては鈴木姉妹大はしゃぎ。これぞエンターテイメント。
SUZUKI COFFEEなるものや、中国上海日本豆腐等、掘り出し物たくさん。
何が快適って、冷房がガンガン効いている事。
ここぞとばかりに涼み、鈴木(姉)はテイクアウトでホットコーヒーを買いホテルに戻る。
で、このホットコーヒー・・・。
トゥクトゥクで移動するには不向きこの上ない。
開放感ある素敵な乗り物であることは間違いないのだけれど、とにかく揺れる。
人の良い兄さんが快調に飛ばせば飛ばすほど、カップから熱い液体が惜しげなく放出。
炎天下、ただでさえ暑いのに、熱っ!!熱っ!危なっ!と漢字の違うアツイを連呼する鈴木(姉)。
馬っ鹿じゃないの・・・的な哀れみ混じりの迷惑そうな顔の妹君。
いやもう・・・膝に零れた時はカップを投げ捨てようかとまで思いましたが、人と環境に優しい姉アピールもしとかないとと・・・思い留まりました。
冷房で冷やされた身体も外に出たらものの3秒で汗が又噴出すこの国。
しくじりました。色んな方面で。ええ。
ホテルに到着後、恒例の夕食会議。
結果カンボジア鍋を食べに行くことに決定。
ガイドブックにも載っている有名店だし、安心だろうという選択。
長くホテルで休憩してしまうと、そのまま寝てしまう危険があるので、17時前に早めの夕食へ出発することにした。
ホテル前にてトゥクトゥクを拾い、乗る前にまずガイドブック片手に店の名前を伝え知っているか確認。
彼は知らなかったらしく、近場にいる仲間に何やらクメール語で「お前、知ってるか?」みたいな事を聞き始めた途端、ワラワラとトゥクトゥクの運転手が集まってきて大騒ぎ。
そこに登場したのがコサル氏である。
「なに?どこ、行きたいの?鍋?なんて名前?」
日本語だっ!!と突然現れた救世主に鈴木姉妹感激。
なんでも彼は普段日本語のガイドを仕事にしているのだが、丁度この日にキャンセルが入り、暇だった為ウロウロしていたとのこと。彼が間に入り、トゥクトゥクの運転手に場所を教えてくれてこれで一安心と思いきや、どうやら状況がおかしい。揉めているのだ。こっちはクメール語なのでちんぷんかんぷん。
そして、コサル氏「もー困ったよね~、店の場所知ってるの私だけ。ですから~みんな私が自分で運転するといい、言ってるよ。」
・・・え?どういうこと?だって貴方はトゥクトゥクの運転手じゃないじゃん・・・。
こちらの困惑をよそに、国が管理するトゥクトゥクだという証明になる運転手着用のチョッキが、私たちを乗せる予定だった運転手からコサル氏のもとへ。
そして意気揚々とバイクに跨るコサル氏。
「行くよ~乗ってくださ~い。」
チョッキを奪われた(というかむしろ自ら差し出した)運転手はニコニコしながら手を振ってお見送り。
意味が分からないまま、素直に座席におさまる鈴木姉妹。
出発・・・。
とても陽気なコサル氏。彼の日本語は遺跡観光の時のガイドより上手。
「カンボジアの鍋ならね、もっといい店あるだよ~私はどっちでもいいですけど~どうしますか?」
というわけで、話の流れというかコサル氏の勢いに圧され彼のお勧め店へ。
あっという間に中心部を離れ、道が悪くなっていく。砂埃で目も開けられない上に、揺れが半端じゃない・・・。
「ね、大丈夫かな・・・?」と急に不安になる鈴木姉妹。
こっちの心配をよそに、ずっと喋り続けているコサル氏。
到着した店は、純カンボジア人のみぞ行くようなところ。
「どうする?着いたけど、ここ帰り危ないね、車ないよ?」とコサル氏。
「じゃ・・・一緒に食べますか?」と鈴木(姉)。
「そうね~仕方ないね~言葉出来ないと注文出来ないですから~。」とコサル氏。
(絶対最初からそのつもりだっただろコサル!!)
なんだか爽やかにはめられた鈴木姉妹でありました。
ま、カンボジアで観光客が行かないような店で一度くらい食事するのも思い出になるだろうと、楽観主義を大いに発揮し、興味津々で店の中に。(というか外、屋根のみ。)
まずは、地元ビールで乾杯。
アンチョンビール。
コサル氏曰く、アンコールビール飲んでるのは外から来た人たちだけとの事。
ほうほう~と、なんだか知って得した気分で乾杯する三人。
「あ!!」っと妹君。
「どうしたの?」とコサル氏。
「運転するのにビール飲んでいいの?」と妹がコサル氏に問う。
あまりにも自然に乾杯して、すっかりコサル氏が我々の運転手である事を忘れていた頼りない姉。
「ビールは平気よ~。」とコサル氏。
「そうなんだ。」と納得した妹。
(え!!??納得しちゃうんだ?笑)
詰めが甘いんだか呑み込みが速いんだか、よく分からん妹君。
はい。そしてカンボジア鍋。
土鍋に透き通ったスープが張られている。
そこに材料を放り込む、煮立ったら即食。タレは甘めの醤油だれ。お好みで唐辛子を入れる。
鍋に入れる材料が来た瞬間から、鳥肌ものの異臭が・・・。
<牛筋・豆腐みたいな白いの・正体不明の生肉・野菜・麺>
白いのと生肉が怪しい。怪しすぎる。
姉妹に緊張が走る。
コサル氏は甲斐甲斐しく鍋に材料を放り込む作業に没頭。
何故か緊張して、白いのと生肉の正体を聞き出せない姉妹。
「はい!出来ました~~」とコサル氏。
私たちのお皿に溢れんばかりに独特の香り漂うものを取り分けてくれる。
意を決して食べ始める姉妹。
スープはあっさりしていて案外いける。野菜ももちろん軽くクリア。
問題は白いの。
中国各地でゲテモノに挑戦してきた姉の偉大さを見せ付けるかっ!と意気込むも、箸は何故か野菜を拾ってしまう。そこで隣の妹君をチラ見。
おぉ!食べてるっ!!
敗北感を隠しながら一応白い物体を姉も箸でつまみ、「これなんですか?」と勇気を出してコサル氏に聞いてみた。
「それ?それね、のう、のうだよ、牛の。」
(のう?あぁ、脳ね・・・、って牛ですか!)
「そうですか~。」と平然を装い一口。感触は物凄く微妙。私的に完璧に苦手な領域。
孤独に口の中のものを呑み込む為に格闘する姉をよそに、
「アンキモみたいじゃない?」と妹君。
・・・。強すぎる・・・。
結局生肉も牛でした。半生くらいで食べるのがカンボジア人流とのことでしたが、非常に必死に祈祷の儀式のように何度もしゃぶしゃぶして完全に火が通ってから食べました。
昼食が遅かったとか言い訳しながら、早めに麺を投入してもらい、麺と野菜でなんとか美味しく食べてる風で場を持たせる姉。妹君が狂牛病にでもなったら、織江さん(ママ)に殺されるなと姉は考えたりもして。いやはや、なかなかスリリングな鍋でした。
上の写真はまだ食べ始める前。
この頃にはもう現地人と間違われる程の変貌を遂げた姉。
今回何よりも嬉しかったのが、妹君もビールが飲めるようになっていたこと。
んで、コサル氏。
彼はずっと喋り続けていたわけですが、全部書くと夜明けを迎えそうなので省略して・・・
:その昔、彼は牛飼いだった。
:その昔、彼は漁師だった。
:その昔、彼は鉄鋼業を営んでいた。
:その昔、彼は学年で一番の秀才だった。
:その昔、彼は英語のガイドだった。
:現在、彼は日本語のガイドである。
:現在、ポルトガル語を勉強中である。
只者じゃない、怪しさ抜群のコサル氏でありました。
そして明日はどうするんだと言う話に最後なって、夜の飛行機で帰るから明日はその辺をブラブラしてゆっくりするよと姉妹は答えたわけです。
じゃあ遺跡は全部見たかと聞かれ、一つ一つ見終わった遺跡を答える姉妹。
「だめだよ!!!足りないよ!」と急に熱くなるコサル氏。
そりゃ、まだ見てない遺跡がたくさんあるけど、今回はこれくらいでいいかなと思って・・・と姉妹。
「だめ!!今回はって、じゃあ次はいつ来るの?!来ないかもしれないよ!」とコサル氏。
・・・見抜かれてる。
「ベン・メリアっていう遺跡だけでも明日行きましょう!」とコサル氏。
いや・・・12時にはチェックアウトしないとだし・・時間ないし・・・と姉妹。
「朝は早起きするね!11時半にホテルに戻る、問題ないだよ!」
押し問答が続き根負けしそうな姉より一足早く、我が妹君、
「じゃ、行く。」と承諾。
7時にホテル前集合の約束を結局してしまったのである。
帰りにオールドマーケット付近で下ろしてもらい、毎晩恒例となった足つぼマッサージへ。(7ドル)
後、マーケットで買い物してホテルに戻る。
ホテルの部屋で買いたてホカホカを試着して遊ぶ。
最後のカンボジアの夜。
最後のって言ってもあまり感慨に耽るとかは一切なし。
洗面所でヤモリを発見。
当然しなければならないチェックアウトの為の片付け等も、これまた一切手を付けず。
明日の為に12時前には就寝。
カンボジア3日目終了。
~つづく~
09.18.01:01
試装。
今日は午後から来月からの仕事のメイクと髪型を決める打ち合わせに行ってきた。
髪はまず黒く染めることが第一条件として挙げられた。
そんなことはどうでもいい。
問題は髪型。
あ~でもない、こ~でもないと髪を捏ね繰り回して丸々7時間。
最初はこんな感じに、頭のてっぺんにおにぎりみたいなのを乗せて・・・後ろ髪は長髪ウィッグ更に足してポニーテール。
床山さんの自信作。
これでどうだっ!!と、監督に見せる。
監督は「全然なっとら~ん!!」
と怒鳴り鈴木の前髪を鷲掴みした後、こんな簾みたいな前髪など引っこ抜いちまえ!的な表現を随所に散りばめながら、やり直し勧告を厳かに発令。
そんなこんなで7時間。
目もとはキリリとかっこよく!!なんて事言うもんだから、メイクさんは大張り切りで鈴木の目に縁取り。
歌舞伎役者か?
と鈴木自身、やり過ぎだなと思っていたが、メイクさんは出来栄えにご満悦。
これでどうだっ!!と、監督に見せる。
監督は「なんだそりゃ~!この芝居にパンダがどこに出てくるんだボケ!!」
と即やり直しを命ず。
そんなこんなで7時間。
悪戦苦闘の結果、女相撲力士の誕生。
後に上の写真よりもちょんまげ的なものが前方に3センチ程移動。
眉毛は濃く、額の産毛はそり落とせとのこと。
最後に、出来ればもうちょっと色白に生まれ変わって来いとのお言葉にて本日終了。
・・・。
無理です。
明日は来週のお仕事の衣装合わせ。
フライトアテンダントに成ります。
どうやら。(微妙に仕事を把握しきれてない鈴木・・・)
おやすみなさい。