02.03.20:03
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04.18.03:31
R.D.Wingfield。
出会いは雲南。
ロケバスで一人待機中の鈴木は、
ディレクターO氏のトレードマークでもある、パソコンやら書類やら、寒くなった時に着込む用のセーターやらが溢れそうな(実際色んなものが飛び出している)黒い鞄から、表紙のない分厚い文庫本がこれまた無造作に突っ込まれているのを目にする。
R・D・ウィングフィールド「夜のフロスト」。
読んだことないな・・・と、無断で本を手に取りどんな内容かを確認したくなる気持ちを抑え、持ち主の帰りを待った。
まず無断で他人様の鞄を漁る様な真似は出来ん。
しかも万が一、本の傾向が18禁的なものであった場合も気まずい。
そんな事は無かったとしても、本の間にラブレターなんぞが挟まれている場合なんかも想定してみる。
連日の撮影でいい感じに疲労が頭に回ってきており、想像力が貧困かつ失礼千万であったが、まそこはさて置き先に進もう。
後O氏に本について尋ねると、海外ミステリーで中々の好評を得ている作家の作品と知る。
小学生時分にシャーロックホームズ氏の助手のワトソン君に傾倒して以来、随分と長い年月ミステリーものからは縁遠くなっていた鈴木。
ネットの繋がらないホテルでは靴下を洗濯するくらいしかすることも無く、日本語の活字に飢えていた鈴木は、当然のことながら本をお借りするに至った訳である。
うむ。なんかここまで書いて気づいたけど、前置き長いな。
イライラするね。
詰まる所、皆さんはもうお気づきでしょうが、
面白かったよ。
と・・・。
それが言いたいだけなのね。
頭くるよね、こんだけ前置き長くてそれだけかい!ってね。
かっこ悪くて下品な中年のフロイト警部が主人公。
たぶん自分の身の回りにこんな人が居たら、ちょっと嫌。
でも憎めない。
人間くさくて、たまに口にするまともな言葉にホロッとくる。
何が良いって日本の刑事ドラマにありがちな、お説教めいた事は決して言わないのねこの人。
お涙頂戴的なのもなし。
ただただ小学生並みのジョークを連発。
今回日本から大人買いして持って帰ってきたフロストシリーズ。
限界に挑戦してるみたいな分厚いこの文庫本を手に取ると、
しばらくは日本語が読めると安心。
実際はもうあと一冊を残すのみで、すでに卒業式を明日に控える中学生の気分。(高校生でも可)
通勤通学午後のお茶や休日の暇つぶしにお薦めです。
ではでは。
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